第13回アイドル楽曲大賞2024 >> 個人ページ こいけ

投票者情報


ハンドルネーム:こいけ


メジャーアイドル楽曲部門


1位 chu-chu-love / #ババババンビ :3pts.
  ファンクを取り入れたアイドルソングは数あれど、グループの愛らしさとここまで見事に融合した楽曲はそうはない。バンビの最高傑作だと思う。BPMはそれほど早い部類ではないが、ライブでのパフォーマンスを見ると他の楽曲とのあいだに違和感なく溶け込んでいて、ライブの定番曲になってほしい。
2位 青春しちゃっていいじゃん / 清 竜人25 :2.5pts.
  再結成後初のライブでの突然の脱退を目の当たりにして、ちょっと冷めたのが本音だけど(あと夫人のこなれ具合も新鮮さを感じられなかった)、男女混声グループで歌う楽曲としてものすごく高度なことをやっていて脱帽するほかない。
3位 いいおくり / CYNHN :2pts.
  ライブが音源を超えてくるボーカルグループの実力を目まぐるしい曲の展開にありったけ注ぎ込んだ感が好き。全員が全員歌い上げる楽曲であるが、可愛げが随所にあってそこが得がたい味わいになっている。サウンド面ではアウトロで響くギターがきっちり存在感を出していて、ここがあるとないとでは印象がまったく変わってくるのだと思う。
4位 カノープス / ukka :1.5pts.
  メンバー全員がミディアムバラードをちゃんと歌えるアイドルグループは意外と少ないが、ukkaの安心感は本当に素晴らしい。ユニゾンからソロ歌唱まで多様なパートが入り交じりながら、思春期に抱く自らの生きる世界に対する漠然とした不安を歌い上げる様がはかなく美しい。
5位 タイムカプセル / Perfume :1pts.
  新作アルバム『ネビュラロマンスー前編ー』収録曲。過去現在全曲はずれなしというPerfume=中田ヤスタカの恐るべきクオリティコントロールぶりを象徴する一曲といえるのではないか。ちょっと別格感があり過ぎて枠外にしたいところだけど挙げざるを得ない。

インディーズ_地方アイドル楽曲部門


1位 Heroine hour / 真っ白なキャンバス :3pts.
  本年11月4日、およそ7年の活動に幕を下ろした7人組グループのある側面から見た最高傑作。
グループの過去、現在、未来にまたがるアイドル活動の全部を詰め込んだ歌詞とそれを煌めきの中に封じ込めるようなパワーポップ/ポップロックの音像。四つ打ち全盛の世界でひたすら生々しさに満ちたバンドサウンドにこだわってきた白キャンが軸とした音楽性が完成された瞬間がこの曲には感じられる。
発表順「マイクレイジー」「Heroine hour」「Summer Echoes」、そしてラストソング「今日がとけたら」の流れは、グループの音楽性が洗練されさらにその先に達していく過程がライブにおいて目撃できたという意味で、至高の体験だったと思う。
ときに常軌を逸した異様なまでのライブの盛り上がりで知られる白キャンだが、その音楽面はもっと正当に評価されていいはずだ。
2位 ドレナージ / シンダーエラ :2.5pts.
  今期のシンダーエラの対象曲は(も)いずれも傑作で選ぶのが難しい。あえてグループの「世界観」から一見かけ離れたように見えるこの曲を挙げる。
イントロの四つ打ちに初見では一瞬戸惑ったものだが、斬撃の如きギターのカッティングは紛れもなくシンダーエラ楽曲。メタル/ハードロック/ポストロック調を縦横無尽に駆け巡るギターフレーズがとにかくかっこいい。歌唱面ではみつこボーカルの雄大な存在感が極まっており、それを軸に他メンバー三人の声がからまる様が相変わらず美しい。
わくわく感あふれるAメロ、祈りのようなBメロ、「手」というフレーズを200回くらい繰り返し変態的なグルーブが醸成されるBメロ2、未知なる場所へ踏み出す活き活きとしたサビ――歌詞にある新たな世界に飛び出す感覚の全てを音が表現している。至高。
5年間メンバーチェンジなしで活動を継続してきたグループの厚みが感じられる意想外に登場した大傑作だ。
3位 Luminous / PUREGRIS :2pts.
  この曲はとにかく凶悪なベースに尽きる。PUREGRISを前知識なしにライブで観て、この曲で秒速で脳みそが沸騰した。
ドデカ音量のライブハウスで体感するのがとにかく吉。グループの曲としては異質な感じもあって出番が少なくなっていく予感がぷんぷんするけど……よく聴くととてもいい歌詞だったりするので、ちゃんと歌い継いでほしい。
4位 Let me / demipogune :1.5pts.
  エレクトロファンクを標榜する2024年デビュー組。この一曲を世に出しただけでこのグループは結成された意味があったと思う。それくらいの傑作。
シンセの音の広がりにユニゾンによる歌唱が一気に高揚感を煽って、ベースが開幕の合図を打ち込む――一見お約束のようでここまで多幸感あふれるイントロの鳴りを出せるかというとそうではないだろう。メランコリックなAメロ、サビへの緩やかなブリッジを渡すBメロ、そして音楽の楽しさがあふれるようなサビ。構成する要素のすべてが完璧に調和して至高の音楽空間を生む。すごい。何度ライブで観ても、一瞬で夢の中にトリップ出来る最良の音楽がここにある。
5位 ghost girls generation / airattic :1pts.
  アイドルがやるチルいラップ()が大好きなのだが、ライブで一聴して完全にもっていかれたチルいラップ曲。
エアラの盛り上げ曲が苦手でライブにはなかなか足を運べないが、この曲はとにかく好き。薄暗い雰囲気と気だるいラップの融合が最高。

アルバム部門


1位 『余白』 / 真っ白なキャンバス :3pts.
  真っ白なキャンバスのベストアルバムにしてラストアルバム。7名のメンバーの声によって旧曲もすべて再録音されており、古くから歌い継がれたライブの定番曲が音源面でついに完璧な姿を見せたといえそうだ。「SHOUT」のイメージが強い白キャンだが、実際は要所要所でライブフロアに対するスマッシュヒットを飛ばしており、それらの楽曲が時系列順でおさめられている本作は、その証明となるアルバムでもある。名盤としかいいようがない。
2位 『Color』 / シンダーエラ :2pts.
  超絶名盤『sins』のあとに制作された楽曲群にメンバーの個性を浮かび上がらせるソロ曲を加えたことで、アルバムタイトルそのままに多彩な魅力が織り交ざった作品だ。ポストロック調の楽曲が存在感を放っていた前作からがらりと雰囲気は変わり、壮大、荘厳な世界観の楽曲からストレンジなギターサウンドが唯一無二の個性に結実した楽曲群まで異質な手触りの楽曲が詰め込まれている。変態さ加減でいえばこちらのほうに軍配が上がるだろう。それでありながら暗闇の中で光る宝石のような妖しい魅力はそのまま受け継がれているところがすごい。制作者の気概を感じる傑作アルバム。
3位 『コトノグラフ (PM)』 / ピューパ!! :1pts.
  オルタナティブロックに傾いた五つの楽曲をまとめたミニアルバムで、シンセのサウンドスケープが印象的な2023年『コトノグラフ(AM)』と対を成す一枚。
創意あふれるギターフレーズのひとつひとつが気持ちに深く突き刺さってくる佳品が揃っており、一枚を通して聴くことで圧倒的な音楽体験を得られる。ピューパ!!の一貫したサウンドクリエイトにはいつも敬服してしまう。現メンバーの声の個性の混じり具合もまた素晴らしく、素敵なグループだと思う。

推し箱部門


真っ白なキャンバス
  7年間お疲れ様でした。楽曲、ライブから数えきれない思い出をもらいました。ありがとうございました。