第10回アイドル楽曲大賞2021 >> 個人ページ Blues

投票者情報


ニックネーム:Blues


メジャーアイドル楽曲部門


1位 サンフラワー / フィロソフィーのダンス :3pts.
   フィロのス最高傑作★
 駆け込み的にMVが解禁されなかったら『ジョニーウォーカー』に投票していただろう。フィラデルフィア・ソウル色の強いメロディで、これぞ売れるポップス。ついにフィロのスが実力とセールスの両輪で勝負し始めた!
 冒頭から日向のフェイクとボーカルが圧巻、笑っちゃうくらい黒っぽい★ 奥津・佐藤・日向・十束の歌声はグルーヴ感抜群だ。
 ステージに立つフラガールの思いに迫りつつ、フィロのスと聴き手を鼓舞する、いしわたり淳治の歌詞も素晴らしく、ソクラテス、プラトン流の古代ギリシア哲学(philosophy)が冴える。
 桁違いの傑作『ジョニーウォーカー』か超とき宣の『7月のサイダー』と迷っていたが、MVを観た瞬間に
格の違いを感じた。メジャー部門で今年を代表する楽曲パフォーマンスはこれしかない★ 
2位 7月のサイダー / 超ときめき♡宣伝部 :2.5pts.
   公募で選ばれたとか関係なく、超とき宣のイメージを一新した、絶妙なトーチソング(失恋歌)。特に杏ジュリアの歌声はブルージィで、まるでBLUESのようだ。
 つかみの1コーラス目から素晴らしい。冒頭の小泉の歌声は力強くも切ない。続く、王道本格アイドル菅田は透明感のある声ながら後悔が滲む。さらに、Cメロで歌唱表現力の高い吉川が悔しさと怒りを絶妙に表現し、辻野が温もりがあるしっとりとした歌声で諦念を歌う。サビに入って、エース坂井が張りのある伸びやかな歌声で持て余した感情を切なく叫ぶ。そして、ジュリアが天性のブルース・ボイスで哀愁すら漂わせる、この事でこの楽曲はまるでAORのように響くのだ。
 アイドルとしての超とき宣はピカイチだが、としか思っていなかったが、素晴らしい楽曲歌唱パフォーマンスだ。すきっ!、シェイプアップ、トゥモロー、エンドレスだけではないことを証明した。超とき宣の本気を見た。
3位 イヤフォン・ライオット / 私立恵比寿中学 :2pts.
   <サンバ・ライオット>はサビが絶品。1コーラス目の「くだらんループを抜け出そう」っていう歌詞の語感が素晴らしい。新体制エビ中にふさわしい名刺代わりの曲だ。
 個性豊かな星名・小林・中山、新風を吹かせる桜木・小久保・風見、そして鉄壁のトライアングル真山・安本・柏木。
 『23回目のサマーナイト』よりこっちの方が断然出来が良い★
4位 JIBUNGOTO / TEAM SHACHI :1.5pts.
   昨年1位投票した『SURVIVOR SURVIVOR』がCOVID-19下を突き破ったTEAM SHACHIの最高傑作との思いは変わらないが、このラテンミュージックのライブver.を観て、見直した一曲。研ぎ澄まされた傑作だ。
5位 CAN WE STiLL BE?? / BiSH :1pts.
  

インディーズ_地方アイドル楽曲部門


1位 わたし、恋始めたってよ! / ばってん少女隊 :3pts.
   長崎の壱岐島を舞台に、恋をした時に溢れ出す様々な感情が混ざり合い複雑になってゆく、と称されるMVは、『Oisa』で描いた妖艶で摩訶不思議な世界観をさらに推し進め、無機質に・だがより人間的な情念を浮き彫りにする。
 <和製(HAKATA) Lady Soul>ばってん少女隊の面目躍如★

 現下のばっしょーは表現し・魅せ・聴かせるパフォーマンスへと完全にシフトしている。成熟しつつある希山・上田・春乃・瀬田に加え、ゴールデンルーキー蒼井・柳がパズルのようにピタリとハマり、ばってん少女隊<和製(HAKATA) Lady Soul>の新たな音楽的世界観を深め推し広げる。

 6人新編成へと転換したばっしょーは、明らかにR&B色を全面に押し出しつつある。

 『Oisa』のロングセラーに次ぐ、ロマンティックで切ない『わたし、恋始めたってよ!』で切り拓いたポップ・ユニットへの新境地だ★
2位 水硝子 / RYUTist :2.5pts.
   透明感のある絶妙なテクノ・ポップ。最高傑作『ファルセット』収録の『時間だよ』に優るとも劣らない傑作だ。どちらも、先日タワレコ限定で発売された 2 nd Blu-ray『RYUTist 10th Anniversary “HALL” LIVE@りゅーとぴあ劇場』に収録されたのも嬉しい。
 楽曲大賞の結果発表の頃には終わっているが、12月19日に開催される『RYUTist LIVE 2021「再会」』は感動が止まないだろう★
3位 鼓動 / タイトル未定 :2pts.
   COVID-19が猛威を振るった昨年4月に結成された北海道・札幌を拠点とするグループ。コーラスが素晴らしく感動的な曲だ。ukkaが志し半ばで果たせなかったドラマティック・ポップスがこのグループにはある。
https://youtu.be/A_OrO6HBZSE
4位 Blue Fantasia -caeca ver.- / 開歌-かいか- :1.5pts.
   素晴らしい歌唱とコーラス、cover曲である事が本当に残念だ。今後のukkaは未だなお未知数なため、ボーカルグループ開歌-かいか-のこのcover曲をワンランクアップした。
5位 WINGS / ukka :1pts.
   いつしか自分の漠たる夢から出発した「僕たち」は、


誰かのために歌う歌がある
この声枯れるまで叫ぶから
羽ばたけ
願いの先でいつか
きっときっとキミと
きっときっとキミと


と、あなたに向けて歌うのだ(=<否定の否定>)。世界を輝かせたいから夢を叶えるのだ、キミと一緒に、と!

 ukkaのビルドゥングスロマンとでも呼ぶべきこの曲は、世界を輝かせる渾身のAOR=<ukkaブルー>として完成した。
 ukkaのありったけの愛とロマンと情熱を込めた「WINGS~スタートライン~」ツアーリード曲『WINGS』は、ukkaの前身「桜エビ~ず」結成以来の最高傑作にして、ガールズ・ポップス史上に残る傑作だ★
 と言いたい所だが、現在のukkaは奮闘しているものの、楽曲・歌唱・パフォーマンスを武器としたグループというより、桜エビ~ずミュージックへと螺旋的回帰を目指しているように個人的には思う。

アルバム部門


1位 『青春群像』 / タイトル未定 :3pts.
   配信以外ではCDが手に入らないが、札幌を拠点とするこのグループのミュージックは実にドラマティックだ。Negiccoやryutistのように、全国のアイドル楽曲ファンに名が知られるように、ひたむきに良い音楽パフォーマンスと向き合っていって欲しい★
https://youtu.be/A_OrO6HBZSE
2位 『T.O.N.E』 / ukka :2pts.
   楽曲そのものは悪くない。ただ、このあとどうなってゆくか、舞浜アンフィシアターで披露された新曲を聴くに、桜エビ~ず時代のミュージックへと螺旋的に回帰しそう。残念だが留保。でも、2位。
3位 『ときめきがすべて』 / 超ときめき♡宣伝部 :1pts.
   『7月のサイダー』も入ったこのアルバムはやはりバランスが良い。歌唱力もなかなか。中でも、超とき宣のマイナーなナンバーが抜群で、もっと聴いてみたい。
 本当はギリギリまで、BiSHの『GOiNG TO DESTRUCTiON』と迷ったが多彩な楽曲に挑戦したこちらに。いぎなり東北産の『東京インベーダー』もアルバムとしては粒ぞろい。けれども、とき宣は意外と歌が上手く、マイナーなナンバーで愁いや切なさをしっかり出せる。個人的には杏ジュリアの深みのある歌声が好き、バレエで培ったルックスとダンス・プロパーにはとどまらない、豊かな才能。

推し箱部門


ばってん少女隊
   ばってん少女隊は「温故知新」ツアーファイナルで集大成を魅せた。《第2部:温故知新》では前半で和の雅を、後半では洋の熱気を、総じて<花鳥風月>饗宴とでも呼ぶべき絢爛かつ劇的な世界観を魅せつけた。時に官能的に、美しく、濃密で、キュートに、激しく、さらには切なく、溜め息が漏れそうなステージを創造した。ポップスの夢と希望と哀愁とロマンティシズムをギュッと詰め込んだ。
 そのパフォーマンスは厚みを増し骨太になった。ともすれば、若さと先鋭性が先走りかねなかったかつてのリベンジを果たし、見事Lady Soulぶりを発揮した。なぜなら、この間の技術すべて投入したスタッフの芸術的な演出の援護射撃を受けた彼女たちは、あの時とは声も美しさも色香も表現も桁違いに、一曲一曲の音楽世界観を描き出した見ごたえたっぷりなパフォーマンスだったからだ★
 ばってん少女隊<和製(HAKATA)レディ・ソウル>の進化を観た!