第9回アイドル楽曲大賞2020 >> 個人ページ みなみ まなぶ

投票者情報


ニックネーム:みなみ まなぶ


サイト:


メジャーアイドル楽曲部門


1位 清濁あわせていただくにゃー / わーすた :3pts.
  新型コロナウイルスの流行でフェスやライブも中止になり、アイドルシーンにも陰鬱な空気が流れた2020年。個人的にはノーマークだったわーすたから、そんな味気なく、甘くも酸っぱくもない日々を吹き飛ばすような傑作が飛び出してきた。

UNISON SQUARE GARDEN の田淵智也の提供による、ゴキゲンでアップテンポなナンバー。ぐねぐねとうねるベースに、ファンキーなギターが重なる。刻むピアノとストリングスが否が応にもテンションを高める。歌唱面では、バランス型の廣川奈々聖がしっかりと土台を固めた横から、攻撃型の三品瑠香がぐいぐいと切り込んでくる編成。

怒涛の3分半。「もういっちょいく?」「いいねぃ!」と、ついついヘビロテ。
2位 BABY! WE CAN DO IT! / 鈴木愛理 :2.5pts.
  ビートルズ解散後のポール・マッカートニーが様々なミュージシャンとコラボしたのは、ジョン・レノンのような音楽的なパートナーを求めていたからだといわれる。℃-ute解散後の鈴木愛理にも、似たような側面があるのではないか。「DADDY! DADDY! DO!」では鈴木雅之と、そしてこの楽曲では中島卓偉とコンビを組んでいる。

MVからもわかるように、卓偉の貢献は、明らかに単なる楽曲提供者以上のものだ。卓偉は一人のパンクロッカーとして、鈴木愛理の音楽的パートナーをつとめている。そして、そこに呼応してチューニングしていく鈴木愛理が見せるのも、アイドルの枠を超えた、ミュージシャンの顔だ。

しかし私はどうしても、心のどこかで思ってしまうのだ。「この曲に岡井千聖が参加していたらどうなっていただろう」、と。
3位 スマイル / 森七菜 :2pts.
  ホフディランの楽曲を森七菜がカバー。トラベリング・ウィルベリーズにも影響を受けたと語るホフディランの楽曲には、いつもどこか邦楽離れした泥臭さがある。森七菜のしゃくりあげるような歌唱はそこにベストマッチ。どう考えても「役者が片手間に歌ってみた」という域を超えている。あるいは役者なればこその表現力か。

ホフディラン自身がプロデュースをつとめているが、原曲のアコースティックで素朴な演奏とはまた違ったアレンジ。ホフディランの変化と進化も感じられる。MVでは、森七菜と一緒にハンドクラップをレコーディングする、なんともほのぼのしたホフディランの二人を見ることができる。
4位 ソーユートコあるよね? / SKE48 :1.5pts.
  シンプルなギターリフから始まるパワーポップ風の一曲。作曲の youth case は嵐などにも楽曲提供している。

秋元康による歌詞は、楽曲センターでもある須田亜香里について歌ったものではないかとはメンバーたちの推察だが、MVでは須田の横に控える古畑奈和もただならぬ存在感を見せる。古畑は今年、ガールズロックバンド BRIDEAR のゲストボーカルを務めるなど、活躍が目立った。
5位 最高傑作 / MELLOW MELLOW :1pts.
  さんみゅ~のスピンオフユニットに、小西康陽が楽曲提供。小気味よいカッティングや裏拍重視のサウンドメイクは、「ああ、ピチカートだ」と嬉しくなってしまう。

たしかに2020年に聴く渋谷系サウンドは一周回って新鮮。J-POP全体で見られたシティポップリバイバルとも連動した一曲だといえるだろう。