アルバム部門
1位 『mirai circus』 / nuance :3pts.
横浜発のアイドル、nuance(ヌュアンス)の2ndミニアルバム。グループの方向性も手探りだっただろう1stミニアルバムから比べると、作品としての完成度が段違いに高い。
全編を通してクールで無機質さも感じるサウンドの空気は、まさに「横浜」を表している。スクラップ&ビルドを繰り返しているみなとみらい、歴史と伝統ある元町、野毛や中華街の雑多さ、そして自分が住んでいるド田舎。そんな色々な顔を持ち、ある種の冷たさも感じる「横浜」が、たった6曲のこのミニアルバムのサウンドにすべて詰め込まれている。
2位 『サービス・エース』 / 彼女のサーブ & レシーブ :2.5pts.
長崎出身で現在は東京在住の彼女のサーブ・あおぎと、現在も福岡在住の彼女のレシーブ・えりによる遠距離ユニットの1stアルバム。甘酸っぱくて切なさも感じる上質なシティポップ・サウンドに、正直言って上手いとは言えないボーカルが、ビター&スイートな関係性で最高のマリアージュを生んでいる。もし、歌唱力があるボーカリストが歌っていたら、ここまでグっとこなかっただろう。
こういう奇跡みたいな瞬間を味わいたいから、自分はアイドルファンを続けているのだろうと思った。
3位 『目尻から水滴3個、戻る』 / 眉村ちあき :0.5pts.
CD-Rで発売されていた音源の中から選ばれたものと、新曲を加えたタワーレコード限定の流通盤。Rだとさすがに音が悪くて、聴く人を選ぶなと感じた曲も、聴きやすい音質で再録音されている。ただ、それによりトラックの荒々しさが抜け落ちて、妙にスッキリとした印象になった曲もあり(それが一番好きな曲だったりする)、そこが残念だった。しかし、この盤が初めて買う眉村ちあきのCDだったら、もちろん満足すると思う。
|