楽曲部門
1位 今夜だけ浮かれたかった / つばきファクトリー :2.5pts.
つばきファクトリーの曲というより、もはや中島卓偉とのデュエット曲。
“曲調的にも、そんなにいっぱいハモリを入れる必要もない、シンプルな、引き算ができる感じがした”と卓偉は言っていたけど(アプカミ#128)、今までで一番歌っているんじゃない?
好きな部分は、メンバーの歌い回しが進化してるところ。特に、2コーラス目明けのCメロ、「どうしたら輝けるの?」の小野の高音と、「泣きたいわ」の小野田のフォール。
あと、スカビートだからか、どうしても頭の中で
「今夜だけ浮かれたかった、キリンがさかだちしたピアス」
「今夜だけ浮かれたかった、あるある早く言いたいよ」
がよぎってしまう…。
2位 46億年LOVE / アンジュルム :2.5pts.
つべこべ言わず聴けば分かる曲ですよね。説得力がある。クレジットがアナウンスされたとき、林田健司という名前にビックリ。そして期待通りのサウンドでした。よくぞ引っぱり出してきてくれたという感じです。
児玉雨子先生の歌詞も素晴らしい。「46億年LOVE」というパワーワード。「結局はラブでしょ/地球回る 宇宙もDance Dance」というパンチライン。さすがです。
個人的に、イントロのブラスが、テレ朝の水曜21時にやってそうな刑事モノのオープニング曲に聞こえてしょうがない。
3位 禁断少女 / Juice=Juice :2pts.
恋わずらいは医者でも治せないというモチーフ(草津節か!)、禁断症状をもじった曲タイトル、ここだけ取り上げると凡曲。そうならなかったのは、ディレクションの力があると思います。歌割が絶妙。なんと言っても、聞きどころであるDメロ部分でしょう。
作者である大橋莉子さんの8月2日のつぶやきによると、“昨年のJuice=Juice武道館公演”で“大好きな「Magic of Love」でキラキラ輝くメンバーさんたちやそのパフォーマンスを見て”“それから家に帰って早速作った曲が「禁断少女」”だったのことですが、あのDメロを聴くと「確かに!」という気がします。
メンバーチェンジがあるとそのバランスが崩れることになりますが、ぜひずっと歌い継いでいって欲しい曲です。
4位 自由な国だから / モーニング娘。'18 :2pts.
ただの無意味な転調ではなく、2階転調でより「自由」になった意味を持たせているギミック。歌の後半になるとフォーメーション・ダンスでもフリーな部分が増えていて、「形あるものなら/いつかは壊れるから」という歌詞ときちんと呼応しているのが素晴らしいです。
そしてそれが、それまで積み上げてきた「モーニング娘。」の自己否定にも、存在意義にもなっているという。
単なる過去のリフレインではなく、ドイツ哲学でいうところの“アウフヘーベン”的とも言える観念が共有されていて、それが、歌詞、アレンジ、ダンスの三つの面でそれぞれに表現されている。
やはり「モーニング娘。」は最新のものが最高。
5位 WE ARE LEADERS! ~リーダーってのもつらいもの~ / モーニング娘。リーダーズ [中澤裕子、飯田圭織、矢口真里、吉澤ひとみ、藤本美貴、高橋愛、新垣里沙、道重さゆみ、譜久村聖] :1pts.
曲を作るにあたり、まず各人にアンケートをとったそうです。その情報がぎゅうぎゅうに詰め込まれていながら、4分半という尺できちんと整理されているのは、さすがのヒャダインの仕事。曲調は、リーダーの曲、チアリーダー、ベイシティローラーズという連想でしょうか。
過去の楽曲がサンプリングされているのも聞きどころの一つですが、各パートに合わせたそれぞれのアレンジも秀逸。初代リーダーからリレーしていって、歌声をきちんと聞かせるという構成になっているからこそ、現リーダーのフクちゃんのパートではグッとくる。初聴のときは、涙が出るほどとても感動しました。
歴代リーダーが全員参加しているからこそ成立している企画であるだけに、今回の件がよぎってしまい、楽曲に別の色がついてしまうのが、とにかく残念です。
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