第12回アイドル楽曲大賞2023 >> 個人ページ MYO

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インディーズ_地方アイドル楽曲部門


1位 シンメトリック / うさぎのみみっく!! :3pts.
  リッチな和声、変拍子、テンポやリズムの変化等数多くの見せ場が散りばめられており8分弱の曲があっという間に終わる。
楽曲の構成は通常の様式(AメロBメロサビ)ではまったく説明できない。単純な繰り返しはなくモチーフは変奏展開されて進行する。この作曲者はソナタ形式を意識して書いたのだろうか。
ハーモニーも美しく響くが、2つのメロディを重ね合わせたり、時間軸をずらして重ねるなどの対位法的なコーラスワークが極上の響きをもたらす。
コーダではまるでブルックナーやマーラーの交響曲のようにポリフォニックに4人の歌声が交錯する。
イントロの全音階がアウトロでは変形され長音階になって曲はきれいに終結する。
CD音源もすごいが、この超難曲をライブで生歌生ハモで聴くと常軌を逸した音楽体験ができる。
アコースティック版のCD音源もある。アコースティックライブは全身鳥肌モノだった。
2位 惑星 / WT☆Egret :2.5pts.
  楽曲の構成は面白いし実にエモいコーラスワークを聴くことができる。4人の表現力がすばらしい。このようなグループが増えてくれると嬉しい。
特筆すべきはオケが声をじゃましないようにMix/マスタリングされている点である。対旋律も大き目でよく聞こえる。ソロ歌手+コーラスではなくグループなのだからこのバランスがベストだと思う。アンサンブルを大事にするグループは参考にすべきだろう。
3位 J.S.バッハ:チェンバロ協奏曲第1番第3楽章 / 3776 :2.5pts.
  ベト7やハルサイも良かったが、ほぼ全ての声部を一人で歌っているこの楽曲にした。
原曲と聴き比べても全く遜色はない。正確かつ明解にバッハの音楽を表現されており、さすが長年実験音楽を続けてきた井出さんである。
しかしこれレコーディングは大変だったろうな。
4位 全力お祈り!カミダノミ / Ac!u Gromov :1pts.
  ノリの良い曲なのになぜか妙な安心感というか穏やか気分になれる。
双子だから当然声が似ていて、その声が好きなのかもしれない。
5位 99色のブーケ / 開歌-かいか- :1pts.
  素晴らしいハーモニーを聴かせてもらえる。
心が浄化される。

アルバム部門


1位 『ムーンライトストリート』 / うさぎのみみっく!! :5pts.
  待望のファーストアルバム。
全曲Inagiさんの作詞/作曲/編曲。旧体制からの5曲を新体制で新録音+新曲5曲。
世界観は統一されており、歌はうまいが決して「歌うま」的歌唱になっていないのが好印象。
『シンメトリック』は別格だが、他の楽曲も名曲揃い。全編これでもかのコーラスワークと精密なアンサンブルが楽しめる。
それをライブで踊りながら完全再現する4人の能力の高さときたら。
2位 『TR!CKSTER』 / Ac!u Gromov :0.5pts.
  このアルバムを聴いているととても作業が捗る。自然に体でリズムをとってしまう。
3位 『日々』 / 開歌-かいか- :0.5pts.
  現体制でオリメンは2人だけになってしまったが、首尾一貫してアンサンブルを大事にしようという姿勢は素晴らしいことだと思う。

推し箱部門


うさぎのみみっく!!
  ソロとして実績がある川上さん、新山さん、井出さん。そして急遽加わった荒瀬さんの4人で再始動。
才能あるベテランアイドルの3人に後から新人アイドルが合流するのは大変なプレッシャーがあったと思う。しかも楽曲はとびっきりの高難易度。始まる前は大丈夫かなぁと心配していた。しかし蓋を開けたら、完璧に『歌って踊れる人』だった。最近は衣装デザイン&製作、CDのアートワーク、サムネ制作も手掛けていて荒瀬さんのマルチな才能に驚愕する。
そしてここまで長い時間心折れずに努力と音楽への追求をやめなかった運営のナガタさんに感謝。
応援しているオタクも素晴らしい。演奏中は物音ひとつ立てずに4人の音楽に集中して、アウトロの最後の1音が消えてから大拍手。よき音楽を愉しむ紳士淑女の集う現場である。