インディーズ_地方アイドル楽曲部門
1位 Pride / シンダーエラ :3pts.
ポストロック/ポストメタルに負の情動を乗せて歌う四人組。2022年でアルバムを1枚まとめたが、その時点での集大成的な位置づけにもなっている一曲。全編を覆い尽くす複雑なハモリがグループの世界観をかたちづくっていて、その決定版ともいえる傑作中の傑作。ライブで、四つの声が入り混じった果てにサビに行きついた瞬間の高揚感は言葉では言い表せない高揚がある。
2位 スタートライン / 衛星とカラテア :2.5pts.
カラテアの今後にはいっさい期待していないが、初期楽曲は宝石揃い。とりわけ本作は、ひたすら音の質を高め、洋楽的な構成によってドラマ性をこれまた高めた衛星とカラテアの最高傑作だと思う。この楽曲の核ともなっている稀有な声質をもったボーカル大槻りこを手放したのは愚策というほかない。音楽を、ライブを愚弄する最悪の選択。
3位 Checkmate / THE ORCHESTRA TOKYO :2pts.
ハリウッド映画の劇伴みたいであまりにも大仰すぎて苦手なグループだったが、今年やたらとライブを観る機会が多く、だんだんとしっくりくるようになった。要するに慣れていい部分が見えるようになった。これまですみませんでした。本楽曲は「RIOT PARTY」のメロコア調と対比されるようなラウド調で一気に押しまくる弩級のアンセム。下北沢オールナイトで聴いたこの曲は最高の音楽体験になった。
4位 燦然-さんぜん- / 開歌-かいか- :1.5pts.
NUANCEと双璧をなす上品なお顔で変態的な音楽を高らかに鳴らし歌うグループ。ライブで一音目が鳴るや世界ががらりと変化する力をもった「燦然」を推す。
5位 6秒エンパシー / STAiNY :1pts.
フリークとひとくくりにするのもなんだけど、音の作りが若干大ざっぱな印象があるこの界隈のなかで、ときたま初期衝動が美しく封じ込められた楽曲があって、若いオタクの人たちががっつりそれに反応しているのを遠目から見ていると素晴らしいなと思う。そういったおじやんからの羨望の眼差しも含めて心に残る一曲として挙げたい。
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