アルバム部門
1位 『青春小節』 / ukka :3pts.
「青春小節」というコンセプトに貫かれた楽曲群は、ミニアルバム全体を通じても完璧な流れを構成している。小説的なキーワードを散りばめた「アフタヌーン・グラフィティ」がアルバム全体のステイトメントになっているとともに世界観を駆動、「空想トラベル」で想像の羽で飛び立っていく。懐かしい曲調をもつ「Killer Rips」と「コリオリ」という恋愛を歌った曲で体を揺らし、青春の生命賛歌の「Viva La Vida」と「ラブパレード」で閉じる。ポジティブなエネルギーに満ちたアルバムであり、いつまでもループし続けられるサウンドの統一感が心地よい。
2位 『私立恵比寿中学』 / 私立恵比寿中学 :2pts.
一回り近く若い新メンバーを迎え、ユニゾンがずいぶんと明るく華やかになったエビ中。冒頭の「Anytime, Anywhere」とラストの「イヤフォンライオット」はこの若がえったエビ中の声を堪能できる。その間を、6人時代の延長線上のような楽曲で構成し、エビ中の未来とこれまでの道行きの両方を味わえる作品となった。柏木ひなた卒業後の新生エビ中は、ティーンのメンバーが半数となるため、このような構成は難しいだろう。そういった意味で、9人時代だからこそ可能になった作品と言えよう。
3位 『(エン)』 / RYUTist :1pts.
正直言って、一周目はあまりに尖り過ぎてて、「アイドルとしてどうなんだろう」という感想を抱いた。しかし、楽曲がいいことも確かだったため、2周目を聞くことにした。何度か聞いてようやくRYUTistというアイドルが、きちんと楽曲を消化して、アイドルとしてのアウトプットを行っていることに気付けた。単に「強い曲」を集めただけのアルバムではなく、アイドル楽曲として昇華したアルバムであった。
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