第10回アイドル楽曲大賞2021 >> 個人ページ なんくい

投票者情報


ニックネーム:なんくい


サイト:ドレミファソランド


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メジャーアイドル楽曲部門


1位 美味いものファンクラブ / 虹のコンキスタドール :3pts.
  食べ物をテーマにした楽曲はこれまで多くあったけども、恋愛を絡めたりというのが殆どだったと思う。ところがこの曲はそれずらせずに食べ物のみへの愛情を歌にする潔さ。でも、アイドルの(公に出来る)日常会話ってこっちだよね。こっちをスタンダードにした方が健全じゃね?という発明品のような名曲。他のアイドルもこのテーマやればいいのに。
2位 フォーカス / フィロソフィーのダンス :2.5pts.
  2021年は良曲を連発し、1曲セレクトするには嬉しい悲鳴のフィロのス(恐らく分散するのだろうな)ですが、フィロのスのみならず、これからのアイドルにとっても大きなテーマ(問題)になってくるに違いない「アイドルの主体性」をテーマにしたこの曲を選びました。これからフィロのスは、その一挙手一投足が他のアイドルに大きな影響を与えていく存在になっていくのではないでしょうか。
3位 プリンセスでんぱパワー!シャインオン! / でんぱ組.inc :2pts.
  加入と脱退を繰り返す、続いていくアイドルグループにとって、新メンバーの加入は一大イベントであり、イズムをどう継承するのかという大きな命題もある。えいたその卒業と新メン5人加入という一大転換期に、それをエンタメと化した、これまた発明品のような名曲。一発目にこれを出すと、昔からのファンは盛り上がるし、納得するしかないとなるよね。それと、ミュージカル調の楽曲って凄く可能性があるということも証明した楽曲でもある。BEYOOOOONDSがやろうとしていることへのでんぱ組からの回答、という見方も出来ますね。
4位 ダンスはキスのように、キスはダンスのように / DEAR KISS :1.5pts.
  今回のメジャーの選曲は発明品のような楽曲に偏ってしまっていますが、これは純粋に楽曲が良い。でも、アイドル界きっての実力派が、楽曲派が食らいつくような楽曲を手にすれば鬼に金棒でしょう。ライブが全面解禁になれればトンでもないことになりそう。せっかくメジャーに移籍したんだし、こういうディスコチューンをもっとやって欲しいな。
5位 Fantasy / lyrical school :1pts.
  何かが崩れ去るように音の洪水が押し寄せるコーラスパート(サビ)の高揚感よ! 最新のHip Hopに方向性をシフトしてきたリリスク、それと共にメンバーもカッコよさを前面に押し出してきたけども、シフトした方向性の果実と言えるこの曲で可愛さも爆発してるのは嬉しい誤算。アイドルがラップをやることで生じる萌え、という活動初期のコンセプトを思い出してしまった。

インディーズ_地方アイドル楽曲部門


1位 太陽と星の狭間で / Megu (Negicco) :3pts.
  ラヴァーズロックの心地良いビートに、極上の言葉とメロディ。そして、かつてはキャンディボイスと形容されたが、年月を経て、苦しみや悲しみに傷つき、それでも夢を見る「大人のロリータボイス」を手に入れたぽんちゃの歌声が何よりも素晴らしい。喉の不調云々は、ファンだけが共有すればいい物語なので、新しい武器となった歌声の魅力に酔いしれてほしい。
2位 グッバイ。 / 武藤彩未 :2.5pts.
  歌が上手くなっている、というよりも自分の声の魅力に開眼したのか。今、高音を地声で張り上げさせたら日本一魅力的ではないでしょうか。それを生かした楽曲(ファルセットを殆ど使わない潔さ!)が増えているのも、スタッフサイドも分かっているようで好感が持てます。中でも、この曲のようにコードに対して少し危ない当たり方をしているメロディだと、スリリングさと甘さが引き立つように思う。
3位 Precious Flight / HALLCA :2pts.
  色んな音楽が溢れているアイドルシーンだし、ハイセンスな音はそこかしこで聴けるのだろうけれども、HALLCAがやっていることはその中でも異彩を放っていると思う。ここに来て広がりを増した世界を象徴する「Precious Flight」は、80年代からずっと経済成長し続けた架空の日本のサウンドトラックのように聞こえる。奇妙にねじれながらも浮遊感のあるドリーミー・ワールドは、ハマると抜けられない、かも。
4位 パーティーを続けよう! / RYUTist :1.5pts.
  10年間わき目も触れずに自らのスキルの向上に努めた彼女達の功績はもっと語られるべきだと思いますが、下手な総括よりもご褒美のようなこのアニバーサリー楽曲が全てを物語っているのかも知れません。connieさんという絶妙な距離にいた(これまで1回も楽曲提供がなかった!)作家さんによるエバーグリーンな名曲は、ここまで支えてきたファンにとってもご褒美なのです。
5位 強がりライライライ / アップアップガールズ(2) :1pts.
  新生アプガ仮も楽しみだし、二期も良曲を連発したけども、挑戦的な楽曲を勝負曲に選んできたチャレンジ精神を買いたい。アイドルに限らず、今のJポップは情報量の多い詰め込み過ぎなメロディが氾濫しているけど、その真逆を行く起伏の少ない、音数の少ないメロディ。現状のスポーツのような競技性を競う歌ウマと違って、行間を聞かせる別の難しさがあると思います。歌ウマではないけどパフォーマンス強者である二期が、この楽曲をどう自分のものにしていくかが楽しみです。

アルバム部門


1位 『Elope』 / まなみのりさ :3pts.
  オリジナルメンバーが存在するアイドルグループとしては現在2番目の長さになるまなみのりさ。彼女達の現在の実力に見合う評価はまだ全然受けていない現状だけども、アルバムとして決定版と言えるアーバン・ブルースの傑作をついに作り上げた。彼女達の歩みとも重ね合わせてしまう重みのある楽曲群は聴きごたえ十分。それと共に、クラウドファンディングで作られたというサイド・ストーリーが、メンバーとファンとの絆を歌った最終曲に着地する様は感涙必至。サブスクで聴けるので、是非皆さん聴いてください。
2位 『愛的不可思議』 / AH (嗚呼) :2pts.
  解散記念という作りのせいか、既発曲と提供曲のセルフカバーで構成された寄せ集めアルバムなんだけども、アルバムとして聴くと各楽曲の魅力が増し、一つのストーリーのように聴けてしまうマジック。これは、りりかる*ことぱぉさんがアルバム・アーチストとして才能があるという証拠なのだと考えます。ソロになってどう活動していくかはまだ読めないですが、アルバムのような大きなスケールで真価を発揮するような気がします。
3位 『Youth - Original Soundtrack』 / Kaede (Negicco) :1pts.
  そもそも「誰」のアルバムなのかという問題があります。楽曲を担当した佐藤優介さん?それとも企画した雪田さん? 架空の映画のサウンドトラックというテイで、実際にインストや台詞や語りの中に歌モノが混じるという「実際の映画のサントラ」のように作っている、世紀の奇盤といってもいいアルバムではありましょう。ですが歌モノは佐藤優介ワールド全開の素晴らしい出来で、しかもこういう形態で出す必然性のようなものも感じてしまう。妙な説得力のあるアルバムでもあります。

推し箱部門


脇田もなり
  今年活躍した人でなく「オールタイム推し箱」と書いてあるけども、今年リリースがないからなのかNegiccoがないのはどういうこと?(オールタイム推しがもう解散や休止しているグループの人はどうすればいいのでしょうか?)そういう企画意図に疑問符は残るけども、去年韓国でのクラブヒットというチャンスがありながら、コロナ禍のせいでおじゃんにしてしまったもなりちゃんを、ここでは挙げさせてもらいます。続けていればそういったチャンスはまた訪れるはずなので、そこまで腐らずに頑張って欲しいものです。