メジャーアイドル楽曲部門
1位 メインストリートは朝7時 / MELLOW MELLOW :2.5pts.
小西康晴によるリード曲「最高傑作」はアッパーなディスコでKASICO氏によるMVもとても良いが、あえて宮野弦士の作編曲による先行配信曲をチョイス。フリッパーズやコーネリアスのあからさまなオマージュを含みながらも、高らかに歌われる東京賛歌にヤラれました。作詞はここ数作のシングルでおなじみ深川琴美。
(以下、漢字のお名前は敬称略)
2位 なんで? / フィロソフィーのダンス :2pts.
宮野弦士が外れたことでどうなるか注目されていたフィロのスが、女性声優への楽曲提供や竹内アンナの編曲で以前から注目されていたhisakuni氏を作編曲に起用。端正なジャズファンクで、こちらがリード曲でもよかったのでは?と思わせる出来。作詞はハロプロファンにはおなじみ児玉雨子。
(リード曲「ドント・ストップ・ザ・ダンス」はスゴくキャッチーな良曲ですが、個人的にはアレンジが頑張りすぎと思いますw)
3位 Midnight Step / 竹内アンナ :2pts.
竹内アンナは、帰国子女のシンガーソングライターで最新作『at FOUR』では海外ミュージシャンと共作(「Striking gold」)もしてる超実力派ですよ!このジャンルに分類していいのか?wと思いますが、せっかくですから、hisakuni氏つながりでチョイス。
「Midnight Step」は本人作詞作曲、hisakuni氏編曲の軽やかなナンバー。音数少なめの浮遊感あるアレンジが心地良い。hisakuni氏は、ほかにも「Free! Free! Free!」「20 -TWENTY-」「SUNKISSed GIRL」の編曲で参加しており、どれも名曲(3曲ともMVあります)
4位 Peppermint / 相谷レイナ :2pts.
元ミライスカートの相谷レイナが、10月から5作品連続の配信シングルをリリース(作詞は全て相谷レイナ)。その1作目が「Peppermint」で、本人作曲、Sam is Ohm氏編曲のチルアウトな一曲。ホンマカズキ氏によるMVもユニーク(相変わらずEspecia仕事と同じセンスで素晴らしい)。
このあとのシングルにはPellyColo氏も作編曲で関与しており、「TV STAR」はマッドチェスター、「Translucent」はCHAPTERHOUSEばりのシューゲイザー等、5作品とも意欲作。
5位 透明クリア / 福原遥 :1.5pts.
これはMVで見るべき作品ですね。KASICO氏によるカラフルな映像、Snail's House氏による流麗なフューチャーベース、いしわたり淳治のフィットした歌詞、福原遥のはかなげな歌がよく合っています(配信番組によると、福原遥ご本人も歌詞内容やダンスの振り付けで参加しているとのこと。美意識高い!)
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インディーズ_地方アイドル楽曲部門
1位 ラブレター・リターンズ feat. 3776 / O'CHAWANZ :2.5pts.
O'CHAWANZ『コラボ』は、O'CHAWANZと他のアイドルグループがコラボレーションした作品を集めたアルバムで、3776とは3曲、SAKA-SAMAとは3曲、FAREWELL, MY L.u.vとは2曲、せのしすたぁ・KOTOとはそれぞれ1曲の10曲を収録。他グループ曲を再アレンジしてラップを乗っけた曲が多いが、原曲を超えたマジックが起きていて最高!(やってることはラップグループのセオリーに忠実とも言える)
そのアルバムから3776曲のギターリフをループして新たな曲とした「ラブレター・リターンズ feat. 3776」をチョイス。セリフや小芝居を交えながらのステージが楽しい!
(以下、今年はアルバムが大豊作で書ききれないのでこちらでも書きます)
2位 to the stars / SAKA-SAMA :2pts.
寿々木ここねと朝倉みずほの2人体制となってしまったSAKA-SAMAですが、通販アルバム『DAYDREAM』より、マイブラ風ギターサウンド+ダンスロックなSAKA-SAMAのアンセム「to the stars」をチョイス。これがとんでもなく素晴らしいんですよ。「この私が最高でしょ?」と歌われる自己肯定ソング!(あまり雄弁そうに見えないお二人が歌うのがなおさら...)。
SAKA-SAMAは、発表するほぼすべての曲が良曲なので、12/16発売、28曲入2枚組のアルバム『君が一番かっこいいじゃん』も必聴!
3位 FEVER / 寿々木ここね :2pts.
SAKA-SAMAメンバー、寿々木ここねのソロアルバム『FEVER』より、ゆったりしたラヴァーズ・ロックに無垢な歌声が乗る表題曲「FEVER」をチョイス。楽曲はbjons今泉雄貴によるもの。多摩川の河川敷で撮影されたMVもクスッと笑える面白い映像になっています。
4位 ばたふらい・だんしんぐ / 963 :2pts.
963の2ndアルバム『tick tock』は、前作に続いて楽曲の多くをKenichiro Nishihara氏が手がけており、なかでもイントロが印象的な「わたしたち幾何学」(ミョンミョンと聞こえる)、MVもある叙情的な「GAME」「アイマイビーユアガール」等を提供。他には、MIKA☆RIKAのカバー「ホシノフルマチ」、注目の10代シンガーソングライター諭吉佳作が作詞した「lumen」等、バラエティに富んだアルバムです。
そのアルバムからikkubaru作曲による「ばたふらい・だんしんぐ」をチョイス。RYUTistの名曲「無重力ファンタジア」に匹敵する超ロマンティックな歌ものナンバー。
5位 テレパシー・シグナル / テレパシー・モーニング :1.5pts.
"愛 ゆえに"と"秘色きなり"の女性2人からなる音楽ユニットの1st音源。MCあんにゅ(ex.オチャワンズじょしゅあんぬ)が作詞で参加。作編曲のSuguru Ohtaka氏はエレクトリックミュージックを得意とする方のよう。ドラムンベース〜フューチャーベース〜EDMを行き来するサウンドに、キュートなポエトリーラップが乗っかる楽しい楽曲。
(この次の2nd音源「ルミナスレミニセンス」「ねがい」ではアインシュタインズのアルベルト志村が曲提供していて、おもむきは違うもののこちらもオススメです)
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アルバム部門
1位 『Mellow Madness』 / O'CHAWANZ :2pts.
しゅがーしゅらら、いちこにこ、りるはかせの3人組となったオチャワンズの2nd『Mellow Madness』は、「ハルカゼ」を除く全曲をメンバーが作詞した傑作アルバムとなった。
会社帰りの情景「After Five」に始まり、「Night City」「Mid Night」は夜をさまよう感じのジャジーな曲。マルーン5オマージュの「Sunday, Lunch Time」やATCQからの借用フレーズも楽しい「10O'CLOCK」。「PAST TIME PARADISE」で20年後の自分たちを思い描く。最後にリード曲の「ハルカゼ」で締める。
ラップにありがちなアウトローやイリーガルのかけらもない、ごく普通の女性たちによるラップアルバムが、どうしてこんなに感動的なのだろう?(今年1番よく聞きました)
2位 『Across The Great Divide』 / 天野なつ :2pts.
元LinQの2代目リーダー天野なつが、地元福岡インスタント・シトロン人脈の助けを借りてソロデビュー。軽快なギターポップの「midnight」、先行配信された「恋してbaby!」(MVがめっちゃ夏ぽくて最高!)、サウンドがネオサイケな「カレーライス」と天野が入院時の苦悩を曲にした「うたかたの日々」(この2曲は関美彦が作曲)、カンバス小川タカシによる「Positive life」、マービンゲイ歌謡の「Secret703」などすべてが名曲ぞろい。
3位 『17』 / 広瀬愛菜 :2pts.
元3776の広瀬愛菜の2ndアルバムは、17才のAORシンガー誕生と言いたくなる傑作。関美彦のプロデュースが素晴らしい。
広瀬自身の作詞曲「サマーレイン」「虹の向こうへ」から始まり、曽我部恵一提供のアダルトな「晴れた朝、人生の予感」、ユメトコスメ長谷泰宏提供の渋谷系曲「なんだ、ただの青春か」を挟んで、広瀬自身の作詞曲「Travel In My Mind」「Tiffany Blue」「17」と続く。7inchのAB面にもなっている「17」「Travel In My Mind」がとりわけ素晴らしい出来。
(なお、3年前の2017年にも同じ関美彦プロデュース、同じ演奏陣によるAORの傑作アルバムが出ている。青野りえ「PASTORAL」がそれ。2020年よりサブスクで聞けるのでこちらもぜひ一聴を!)
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推し箱部門
O'CHAWANZ
コロナ禍でほとんどのアイドルが自由な活動が出来ないなか、O'CHAWANZは主催の配信ライブ(視聴無料!)で、963、彼女のサーブ&レシーブ、SAKA-SAMA等を招いて、それぞれの楽曲を披露。963やSAKA-SAMAはアルバム発売前のよいプロモーションになっていた。(追加:彼女のサーブ&レシーブも12/12に2ndアルバム『kanosare』発売。現時点で来年のアルバム暫定1位!)
また、本人たちがリモート出演する配信番組「3時のおちゃわんず」では視聴者との双方向で楽しいトークを展開し、OTOTOYでの2回の「3時のおちゃわんず 特別編」も自身のアルバムの斬新なプロモーションとなった。
自由な発想と行動で他グループともWin-Winな関係をつくるO'CHAWANZを支持します。
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