アルバム部門
1位 『World Fragment Tour』 / sora tob sakana :3pts.
1章の終わり、2章の始まり。これまでの尖りや興奮や世界観とは違う作品群であることにまずは意表を衝かれたが、変化を経てなお彼女たちのイノセントは失われていない。照井さん以外のコンポーザーを迎えたり、比較的地味で穏やかともいえる楽曲が集まっていたりするのだが、なお心惹かれるものがあるのは、彼女たちの声があるからだろう。照井さんのつくる音楽はすばらしいが、それをさらなる高みに押し上げているのは彼女たちの美しく、またかわいらしい歌声であることが確認できる一枚ともいえる。なんといってもエンディングである『WALK』が美しすぎて、この一曲さえあればどんな作品でも完璧なカタルシスが得られるに違いない。
2位 『a zen bou zen』 / NaNoMoRaL :2pts.
sora tob sakanaと出会った時の「俺が求めていたのはこれ」がまたやって参りました。おめでとうございます。ありがとうございます。NaNoMoRaLが売れないのだとしたら、彼女たちではなく世界が悪いのです。どうか世界が美しいものでありますように。
3位 『歳時記』 / 3776 :1pts.
アイドルの声がこれほど聴ける、聴かされる音楽アルバムが他にあるだろうか。世界記録とかじゃないだろうか。歌はもちろん、SEやコーラス、ナレーション、カウントのすべてが井出ちよの氏の声で構成されているのが、うるさくてかわいくておもしろくてすばらしい。理性的で論理的な狂気。声と音の大洪水に圧倒される。
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