楽曲部門
1位 涙のヒロイン降板劇 / つばきファクトリー :4.5pts.
世の中に存在するすべての楽曲のイントロはこれでいいのではと思わせるギターのカッティングと4つ打ち。そこから続くおシャンな空気感にいつでも導かれてしまうのは、ビジュ爆発MVによるイメージの植え付けも大きいです。Aメロ歌唱のワルぶりと、あえてファルセットでライブハウス武道館を踊らせようというサビの仕掛けは「アプカミ」の河西結心さんボーカルレコーディング映像などで披露された山尾Dディレクションによって知り得るもの。その武道館アンコール1曲目でディーヴァきしもんの圧倒的フェイクに平伏すると同時に、おみずもこの曲で存在感を発揮しているんだなというのが現場での気づきでした。4人全員最高でおなじみ新メンバーと既存メンバー8人の共存共栄、および見る側が勝手に感じてしまう対比、ふわっとした不安定感。すべてひっくるめてつばきのイメージを豊かなものとし、新鮮な視点をもたらしてくれたカッコいい楽曲です。
2位 DOWN TOWN / Juice=Juice :2.5pts.
山下達郎が言っている音楽的なことはたぶん一番正しいので、「サンデーソングブック」でこの曲のことを言っていた「スウェーデンで作ったトラックなのでいい感じ」みたいな言葉を真に受けます。北欧の風を浴びながらきっとどこかにある遥かなユートピアことDOWN TOWNへと爽快に繰り出せます。横浜アリーナでの金澤朋子ファイナルに山下達郎と竹内まりや連名の花とサンドウィッチマンからの花が届いて並んでいたのは、音楽とお笑い2大ジャンルの現代最高峰のプレイヤーからの金澤朋子さんならびにJuice=Juice一同への究極の誉れだと思いました。
3位 二年前の横浜駅西口 / CHICA#TETSU :1.5pts.
僕がこの曲を好きだというよりも、みんなこういう雰囲気の曲がきっと好きなんだろうな、ライムスター宇多丸さんも好きって言ってるしな、と思いながら結局耳心地がいいのでよく聴いてしまう曲。この懐かしさとせつなさはなんなのか。最近ランドマークホールやKT Zepp Yokohamaなどハロプロ系イベントで横浜方面に行くことがなにかと多いため、空気感としてもこの曲と共にあった年と言える。
4位 泳げないMermaid / アンジュルム :1pts.
平田祥一郎先生さすがのアレンジ。作曲者・星部ショウさんによるYouTubeでの徹底解説が手引きで、カラオケで歌って気持ちいい曲だといいます。ユーザーフレンドリーですね。大サビのリーダー竹内朱莉さんと上國料萌衣さん揃い踏みの説得力は令和の恋レボ。背中合わせのタケちゃんとかみこ。あと間奏で佐々木莉佳子さんに全身をヨイショとストレッチ運動のようにかつがれて脚を上げているのは松本わかなさんだ、なるほど体が軽いからねとMVを見てずっと思いこんでいたら、別のスタジオライブの映像で確認したら伊勢鈴蘭さんで、元々そうだったので超ビックリしました。
5位 Now Now Ningen / BEYOOOOONDS :0.5pts.
このご時世だからこその歌詞で、このご時世だからこそ「大丈夫 がんばろうね」というシンプルな励ましメッセージがダイレクトに胸に響いてきます。BEYOOOOONDSは「こんなハズジャナカッター!」とかでもふざけ倒してるはずなのに「道なき道を進むアイドルライフ マイライフ」というアイドル宣言が、メンバー本人の実像が反映されているメタもメタなぶん、誰かが書いた歌詞を歌っているというよりBEYOOOOONDSとしてのメッセージが伝わってきて、じーんと来るものがあります。
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