第19回ハロプロ楽曲大賞'20 >> 個人ページ 青島玄武

投票者情報


ニックネーム:青島玄武


サイト:カルバートン・スミスの告白


楽曲部門


1位 KOKORO&KARADA / モーニング娘。'20 :3pts.
  つんく♂は海外の楽曲をどん欲にリサーチしてそれを自分の楽曲として昇華する才能にたけている。この曲も、アメリカのインディーロックバンド・ウェーヴスに『Sail to the Sun』(2012)という曲の翻案のように思える。歌詞の内容は男女二人がともに全身全霊をもって愛し合い、いつかお互いが死ぬまで求め合おうという曲で、この曲のテーマにも合致している。タイトルを直訳すれば「太陽へ向かって漕ぎ出そう」で、この曲中に登場する「太陽を浴びてはためく帆のように」を想起させる。また、歌詞の中に「さぁ飛ぼう! 高く高く!」という部分があり、「未来に向かう雲に飛び乗って」はこれをより具体的にしたものかとも思われる。インディーロックをEDM調に進化させて、より深いテーマ性を付与する当たりの力量は目を見張るものがある。
2位 ずっとずっと / カントリー・ガールズ :2.5pts.
  つんく♂ワークスの卒業ソング、解散前のラストソングはどれをとってもハッピーな未来を示唆する内容だが、解散(あえてそう言わせていただく)を目の前にしたカントリー・ガールズに「ずっと一緒がいいな」と歌わせるのはさすがにズルい。(笑)
1999年に誕生。企画ものアイドル・モーニング娘。の更なる企画ものとして日陰の宿命を背負いながら、それでも熱狂的ファンの支持を受け、細々続いていた。解明後も結局はハロプロの中でも目立った活動はなく、全員実力派ぞろいながらも不遇のグループであったことは紛れもない事実である。
そんなグループの最後の曲。その温かさに、すべてを思い出にして大切にしようと踏ん切りをつけてくれた。本当にありがたかった。
3位 Va-Va-Voom / Juice=Juice :2pts.
  代々木第一体育館でのパフォーマンスが忘れられない。「大人のオンナ」前回の歌詞とダンス。振付部門があるなら間違いなくこれに投票したのに。(笑)
4位 抱きしめられてみたい / つばきファクトリー :1.5pts.
  浅倉樹々の「ねぇあの子だれなの?」で名曲確定。あのパートは彼女でしか歌えない。他のハロプロメンバーがカバーしてもあれほどの説得力は出せないだろう。
5位 黄色い線の内側で並んでお待ちください / 金澤朋子 (Juice=Juice) :1pts.
  音楽ライターの南波一海氏が鎌田にある大田区民ホール・アプリコでのハロー!プロジェクトバラードコンサートにおいて、金澤朋子が山口百恵『秋桜』を歌っていたのが「本当に下町のスナックのカウンターの中でしどけなく歌っているスナックのママみたいだった」と言っていたが、この曲の中のひねもす虚無感のなかに漂っているだけの大人の女性を歌わせたら、まず世界に右に出るものはいないだろう。
ゼロから始まってゼロに終わる歌詞だが、スパニッシュギターの哀愁のあるメロディーやサビに向かっていくほど盛り上がるリズムパートの高揚感が対照的で、聴けば聴くほど昭和時代の飲み屋の有線から聞こえてくる歌謡曲にしか聴こえない。まさしくこういう曲をスナックで歌ってみたいのだが、早くカラオケで配信してくれないものか。

MV部門


1位 KOKORO&KARADA / モーニング娘。'20 :3pts.
  メンバーがペアになって魅せるモノクロの場面。まさに男女の情交を象徴するシーンだ。『ムキダシで向き合って』の同様のシーンも想起したが、アイドル楽曲にそういったシーンの暗喩は常套手段。新メンバーである15期メンバーも難しい主題に果敢に立ち向かったと思う。最大の賛辞を贈りたい。
2位 LOVEペディア / モーニング娘。'20 :2pts.
  別に新メンバー紹介楽曲でもないのだが、単なる恋愛ソングでなく、モーニング娘。における「愛」の曲として「メンバー愛」を取り上げ、一作品に仕立ててしまうあたり、ディレクターの力量に感服した。ただ、メイキングで取り上げられた佐藤優樹の意味不明かつ愉快なフリーのダンスシーンを、なぜ本編で取り上げなかったのか。その部分において減点とした。
3位 ポップミュージック / Juice=Juice :1pts.
  いろんなギミックが盛り込んであるが、「松田聖子にあこがれている宮本佳林が、卒業を目の前にして松田聖子っぽいアイドルになる」というのが妙に感慨深くて一点投じることにした。

YouTube部門


1位 高木紗友希 x 小田さくら「逢いたくていま」カバー (2020/09/05) | コラボ | 小田さくら (モーニング娘。'20) / 高木紗友希 (Juice=Juice) :3pts.
  ハロー!プロジェクトが誇る「歌の龍虎」がまさかのMISIAをカバー。龍虎相打つどころか、相高めあう実にほれぼれとする作品となった。武道館でのバラッド公演ではアイドルのコンサートとは思えない、声楽のコンサートのような静謐な空気感の中で人心を直接愛撫する魂の歌唱に魅入られてしまった。
2位 やまざきめいのパンダさんだいすき!!~上野巡り編~ (2020/05/20) | モーニング娘。'20 | 山﨑愛生 :2.5pts.
  コロナ禍で心身ともに疲弊しているさなか、この動画でどれほどの人間が明日への希望をつないだことだろうか。わたくしもその中の一人である。自分にも人を愛おしいと思う気持ちがこんな過酷な状況の中であったのかと涙ながらに感じ入った。まさに「愛が生まれると書いて愛生」という名前にふさわしい人物である。
3位 モーニング娘。’20 が、コンサートツアー春~MOMM~オリジナルグッズをご紹介!! (2020/03/14) | モーニング娘。'20 | 全員 :2pts.
  「どうして真面目なグッズ紹介でできないのか」などというつまらないコメントにあふれ、高評価と低評価が均衡するまさかの動画となってしまった。モーヲタも本当に程度の低い人間が集まってしまったものだと嘆いたが、相変わらず何かしらでふざけ倒す彼女らに期待して点を投じた。
4位 CZ2(佐藤優樹&植村あかり)のお題トーク!! 後編 (2020/06/06) | コラボ | 佐藤優樹 (モーニング娘。'20) / 植村あかり (Juice=Juice) :1.5pts.
  長いことこの二人で街ブラロケをしてほしいと思っていたのだが、まさかこういう形で登場するとは思ってもみなかった。コロナ終息後は本当に街ブラロケに出てほしい。なんならほかのハロプロメンバーを巻き込む形で。(笑)
5位 石田亜佑美、佐藤優樹(モーニング娘。'19)が、2019秋ツアーファイナル公演、追加グッズをご紹介!! (2019/12/02) | モーニング娘。'20 | 石田亜佑美、佐藤優樹 :1pts.
  2018年の楽曲大賞において、「この二人のトムとジェリーのような仲のいい喧嘩が観たい」と、リーダー・譜久村聖が降れるずいぶん前に言っていたが、パフォーマンスにおいてもこういう場面においても、二人がグループに及ぼす影響は絶大である。引き続き、いろんな場面でお目にかかりたい。

推しメン部門


佐藤優樹 / モーニング娘。'20
  彼女の母親はこの一年間で「ようやく普通の人間になった」と言っていたが、この苦難の一年間で本当に足元をじっくり見つめることができたのだと思う。歌うこと、ステージに立つこと、メンバーやファンの存在。そのすべてに意義をようやく見出せたのかもしれない。モーニング娘。の飛車角として表現力、音楽性のある程度のところまで身につけられたとき、そこに立ちはだかったのは紛れもなく自我であったと思う。そのシンプルかつとんでもない難題に、今も彼女蓮挑んでいるのだと感じる。それはたぶん、来年も続く。「22歳」になる来年に、彼女がどういう答えを出すのか、楽しみでならない。