楽曲部門
1位 One Summer Night ~真夏の決心~ / カントリー・ガールズ :3pts.
まるでポンキッキーズの夏曲のような王道の爽やかポップス。ところどころで感情に訴えかけてくる管楽器の音色。初めて聴いたときから「これは今年の楽曲大賞投票曲!!!」と確信したけれど、まさか数ヶ月後、この曲が持つ意味がこんなに濃く強くなるとは思ってもみなかった。カントリー・ガールズの事実上の解散はもう本当に悲しくて、悲しくて悲しくて、大好きな女の子に最後に会える機会すら限られていて。悲しみにくれたらこの曲を聴いて。最後の「そして前へ踏み出したい」が、みんなの決心なんだよなあ応援しなきゃって自分に言い聞かせて。単なる「いい曲」から、「忘れられない一曲」になってしまった。
2位 眼鏡の男の子 / BEYOOOOONDS :2.5pts.
最初に聞いたときの衝撃が本当に忘れられない。正直、「これは、アリなのか……?」と自分を疑った。けれど、メンバーの表現力と魅力、楽曲が持つ底抜けのテンションの高さが、この曲ひいてはBEYOOOOONDSを「大アリのアリ!!!」に仕上げた。こういうコミックソングは「飽き」が怖いのだけれど、今のところ何度聞いても/見ても飽きるどころかいろんな発見がある。メジャーデビュー曲が名刺代わりの1曲になったことは、本当に幸福なことだと思う。
3位 帰りたくないな。 / アンジュルム :2pts.
つんく♂が別れ際の切なさを描写した曲は名曲が多いと思う。今回、和田彩花ちゃんのために書いた別れの曲は、切なさの中に温かさと優しさが込められた、愛に溢れた一曲に仕上がった。離れがたい、でも別れの時間が差し迫ったシーンを「なんでも良いから 話して 声にして じゃないと目元(め)が真っ黒になる」のフレーズで表現したのは唸るしかない。中年男性が、涙でアイメイクが落ちていわゆる「パンダ目」になってしまう少女のことを描けるのまじかよ……と衝撃を受けた。メロディーもささやくような優しい音色から始まり間奏の明るく跳ねる音が未来へ向かう背中を押しているよう。決して仕舞わず、折に触れて歌い続けてほしい。
4位 都営大江戸線の六本木駅で抱きしめて / CHICA#TETSU :1.5pts.
かわいいは正義!!!!!!!!!!!!!と言いたくなる、とびきり甘くいメロディーに、でも個性も忘れないポップな歌詞。バランスが絶妙かつ、今までのハローにありそうでなかった路線で、直球どストレートに胸に刺さった。突如始まる一岡豆知識で笑わせたあとに、「私のことも深く愛してね」でキュンキュンさせてくる流れは、星部ショウさんの手のひらで転がされているような気持ちになる。そしてアレンジの清水信之さんに涙しながらひれ伏したくなる。そんな1曲。
5位 ニッポンノD・N・A! / BEYOOOOONDS :1pts.
2019年、令和元年。名実ともに間違いなく今年はBEYOOOOONDSの年だった。「眼鏡の男の子」「文化祭実行委員長の恋」「アツイ!」ときて、もう何が来ても大した驚きはないんじゃないか? 今までを飛び越えるメジャーデビュー曲なんてハードル高すぎでは? と変にドキドキしていた杞憂をきれいさっぱり吹き飛ばす爽快で、風刺が入りつつもベースには底抜けに前向きな応援ソング。聴く人を鼓舞する歌詞とメロディーは、歌い手が明るい未来を見据えたまっすぐな女の子たちだからこそ、ビシバシ心に響いてくる。弁慶の泣き所の内側を押さえる小林萌花ちゃんが愛おしい。
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