楽曲部門
1位 ジェラシー ジェラシー / モーニング娘。'17 :3pts.
一位を初恋サンライズとどちらにするか迷ったが、歌詞に隙がないこちらに軍配を上げた。いかにもつんく♂さんらしいウェットな内面世界が描かれているが、嫉妬心を向上心に昇華させる展開にはお見それした。誰もが抱いている自己承認欲求をポジティブに再定義する人生観は、今のつんく♂さんだからこそ強いメッセージ性と説得力を持っているように思う。メンバーの歌割りも適材適所で申し分ない。ラップを担当するときの石田は活き活きとしている。譜久村の大サビは、彼女には珍しくエモーショナルな歌い方で終盤の盛り上がりに一役買っている。この曲はフルコーラスでなければ楽曲の魅力を発揮できないのが、唯一残念なところである。
2位 初恋サンライズ / つばきファクトリー :2.5pts.
イントロから血が騒ぐというのは、こういう曲のことを言うのだろう。かつてはDPGOやスペジェネなど数多の候補があったが、まだ発展途上のつばきからこのような曲が生み出されたのは喜ばしいことだと思う。畳み掛けるように繰り出される煽情的な歌詞と、ドラマティックやメロディ展開は何度聴いても心を動かされる。3パターンの台詞と直後のジャンプもこの曲を印象付ける大きな要因となっている。ただ、１コーラス目の歌詞のハマり具合に比べると、２コーラス目のそれは残念ながら少しぎこちなく物足りない。とは言え、つばきのキラーチューンとしてこれから先も歌い継いでいってもらうよう願っている。
3位 地団駄ダンス / Juice=Juice :2pts.
変則的なリズムが癖になる、不思議な魅力を持つ作品。好き嫌いがはっきり分かれるだろうが、一度ハマるとその理由を探りたくて、リピートせずにいられなくなる。サビの駆け抜けていくような爽快感のために、その他のパートが存在するような気さえする。歌詞にある「右を見て 左見て 孤独な横断歩道」は絶妙な心象風景の描き方だと思う。
4位 邪魔しないで Here We Go! / モーニング娘。'17 :1.5pts.
慣れるまで変則的なリズムに惑わされる作品。「翼を広げて」という類の歌詞は腐るほどあるが、場所を取り、助走がいるなんていう発想は目から鱗が出た。終盤の佐藤の繊細なソロパートに始まり、サビのリズムが裏から表へ転換していく展開は斬新な試みだと思う。
5位 BRAND NEW MORNING / モーニング娘。'17 :1pts.
メロディ以外はあまりひっかからない曲だったが、娘。の春ツアーのオープニングを見て、かなり印象が変わった。メンバーがフラッグを振りかざす姿に心を動かされ、ライブの導入としては非常にお誂え向きのナンバーだと思った。ただ、「新時代の幕開け」という歌詞は多くのファンの意識と著しく乖離しているのではないだろうか。
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