第16回ハロプロ楽曲大賞'17 >> 個人ページ nht

投票者情報


ニックネーム:nht


サイト:ナイスハロヲタトレイニー


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楽曲部門


1位 初恋サンライズ / つばきファクトリー :3pts.
  デビュー曲だから長く歌える曲を与えてあげたい、として、バック・トゥ・ベーシックなサウンドジャンルを宛てがうのはある意味楽な方法論なんだけど、この曲はあの人工的なことこの上ない冒頭ハイトーンシャウトに代表されるように全然ベーシックでないのに、なのに長寿命を勝ち得ているからすごい。当人達がサンライズジャンプできるだけの体力をキープしている限り、10年後でも歌える。いいデビュー曲をもらったなあ。
小野田紗栞の、スーパーボールのように過剰に跳ねる歌の魅力に気づかされた曲でもある。将来は田村芽実系のトリックスターを目指してほしい。
2位 如雨露 / Juice=Juice :3pts.
  吹奏楽っぽいポップスメロディにシアトリカルでペッタペタのエレクトロニックトラックを貼り合わせることで作り物っぽさを強調。この箱庭感溢れるサウンドの上でなら、こんなキレイごと満載の歌詞を素直に届けることができるはず、と計算して作詞したのなら、児玉雨子はとんでもないやり手だと思う。結果、10年歌える佳曲が誕生した。振付に縛られなければ20年でも30年でも歌える。
3位 The Curtain Rises / ℃-ute :2pts.
  タイムマシン経営ならぬ「タイムマシン洋楽トレンド」が有効だった時代における、模範的「洋楽っぽくて / ぽいからカッコいい邦楽ヒット曲」を、2017年に蘇らせたようなアッパーチューン。スタジアム対応。ラップパートで鳴り出すティンバレスがめっぽうエモい。
4位 幸せになりたい。 / Bitter & Sweet :1.5pts.
  苦節3年半のビタスイメジャーデビューシングルは、いい詞曲で直球ど真ん中を狙ってきたバラード。この曲の存在意義は、田崎あさひという稀有な才能を小器用な歌手に仕立てようとしてしまっていた数年を反省し、彼女の「俺節」を信じてあげている点にある。前奏なしで始まる冒頭からいきなり田崎節全開で、この肩こりしそうな堅苦しい歌唱こそ、田崎あさひだ。新ディレクター・近藤ひさしは頼もしい。
5位 To Tomorrow / ℃-ute :0.5pts.
  初期小沢健二が歌っていてもおかしくないようなメロディと、上品にハネるリズム。そこにこのドゥッパスドゥッパスいうマシンドラム、クリアすぎるシンセが乗っちゃうところがハロプロなんだ。ラテンパーカッションとドラムを生にして、前奏のシンセメロをクラプトン風のエレキギターに置き換えるなどすれば、ガラッと渋谷系になると思うんだけど、それより制作時間の短縮を選んだのか。なんちゃって。DISってるわけじゃない。ハロプロ15年選手の幕を引くシングルがこれほどのザ・ハロプロプロダクションだったこと、本当に微笑ましいと思っている。

MV部門


1位 笑って / つばきファクトリー :3pts.
  平田祥一郎のドラム打ち込みが素晴らしい。キックのモタらせ具合いが生むグルーヴや、慎ましい音色で手数多めなタム廻しなど、熟練の技すぎて恐れ入るしかない。津野米咲の詞曲も素晴らしい。「産声をもういちど」、たった10字でメッセージの核を表し切る切れ味の鋭さにシビれる。
じゃあ何故楽曲部門でなくMV部門への投票にしたかというと、浅倉樹々の巻き髪と、ドライヤーを構える時の不敵さが素敵だから。歌詞の解釈力からくる表情表現も図抜けてる。あと、間奏終わり、秋山眞緒の右目の前にかざされたスマホに8人の眼が順次切り替わって映るカットがあるんだけど、そこが九人九様でいいんだよね。
2位 ジェラシー ジェラシー (Dance Shot ver.) / モーニング娘。'17 :2.5pts.
  サビの5:2:5のフォーメーションが大好物なので。13期デビュー用のオーダーメイドとして最高の誂えだなと。
曲も、ハマ・オカモトの言を聞くまでもなく一級品。今後10年にわたって後輩達の目標であり続ける曲ができた。将来的には、ここ数年のモーニング娘。コンサートにおける「Take Off is Now!」「SONGS」あたりのポジションに収まるだろう。この曲への挑戦が許されれば、スタッフからの評価が一段上がったことが判る、というような。

3位 地団駄ダンス / Juice=Juice :0.5pts.
  図らずも5人時代のラストシングルとなったわけだが、高1が2人いる現在では到底似合わないであろうような大人女性感あるMVに仕上がっており、いい年齢の時にいい私服風衣装・いいロケ地でMVを撮ったもんだな、と思う。℃-uteのディスコグラフィーにおける「心の叫びを歌にしてみた」みたいなもんだったんだろう。偶然の記念碑。

推しメン部門


和田彩花 / アンジュルム
  そうか、君はリーダーになったのか。…なーんて8年前のビジネス書のタイトルをつい引用してしまいたくなるくらい、この人の頭領感にハロプロリーダー就任は関係なく。ただただ、大学院で学問に励んでいることが彼女の言葉に、志向に、凡百とは異なる迫力をもたせている。ものすごく単純化していえば、彼女は、「日々読書をして、解釈を知人と語り合う、くらいのことをしていれば、それだけで、お仕着せのおべべ着てお仕着せの詞歌ってお仕着せの振付踊ってても、ネクストレベル余裕だョ」ということを常時その背中で示しているわけなのである。いつか彼女が去った後のハロプロで、どれくらいの数のメンバーがこのことに気づいて読書に勤しんだりまたは進学したりするようになるか。今から楽しみでしょうがない。和田彩花のハロメン改革(≠ハロプロ改革)は現在進行真っ最中なのだ。