楽曲部門
1位 大人の事情 / NEXT YOU :3pts.
ドラマ「武道館」で扱ったアイドルの恋愛に関する、つんくの鋭い指摘と描写がなされた曲だと思っています。「大人の事情で私の自由を奪い去っていかないで 側にいたいだけ」「大人の不条理目をつぶってきたのに この距離認めてよ」あたりはグッとくるものがあります。アイドルは恋愛禁止と言われそれに対する目線が異常に厳しくなっていると思うのですが、アイドルをプロデュースするスタッフ側の人間やアイドルを応援するファンは、何も恋愛禁止ルールなんて適用されないわけです。ネットの普及でただでさえもプライベートな空間が確保できない有名人にとって、恋愛禁止ルールを課されてかつ少しでも男性と関わると叩かれるなんて、まさに大人の事情/不条理だと思います。それからJ=Jはアイドルらしからぬ歌謡曲っぽいような暗めorクールな曲が本当によく似合う。大サビのかりんちゃんの歌唱も素敵でした。
2位 泡沫サタデーナイト! / モーニング娘。'16 :2.5pts.
こぶしの猪突猛進にも言えることなのですが、非つんく曲が増えた今日、ハロプロの曲を手掛ける方は「ハロプロさ」を求めることで、逆にまるで王道のつんくサウンドのような曲を作ることがあると思っていています。つんく曲によくあるスルメ曲ではありませんが、それが他ジャンルのファンの人にも受け入れられた要因かと思いますし、モー娘。に新たな看板曲が出来て良かったと思っています。香音ちゃんの卒業曲でしたが、笑顔のイメージが強い彼女に合わせてみんなとびっきりの笑顔でMステにしろ卒業コンにしろ歌っていたことが印象深いです。笑顔でなんでもやり通すということはヘラヘラしていることとは全く違って、アイドルとしてやり切っていて素晴らしいと思いました。唯一残念なのは、DJ部分もあってか発売当時「ズッキの卒業曲」という売り出し方をしていたので、彼女の卒業以降少しこの曲の方向性を見失ったかなーという感じがあることでしょうか。
3位 人生はSTEP! / ℃-ute :2.5pts.
この曲の最も素晴らしい、嬉しいと思った点はハロプロで「大人っぽさ」をようやくこのような素敵な曲で打ち出せたことにあります。昔から年齢面で大人っぽさを演出しようとするグループ、曲は多数あったかと思いますが、どれもとりあえずセクシーな恰好させてそれっぽいことさせておけばいいんだろ、みたいなセンスのないおっさんが手掛けたような感じで風俗みたいな感じになっちゃっててホントこの事務所…と思っていたので。大人っぽさという演出で、ここまでいやらしくなく素敵な世界観の曲を作れたことは本当に素晴らしい。この頃に行われた℃ONCERTOの最初3曲も曲や演出含めて素晴らしかった。来年の6月で解散しますが、ハロのお姉さんグループとして最後まで頑張ってほしいと思います。
4位 次々続々 / アンジュルム :1pts.
非つんく曲が増えた今思うのは、つんく曲がいかにスルメ曲が多かったかということ。素晴らしいと思う曲はたくさんあるのですが、飽きがきちゃう曲が結構多いので。その中で次々続々は非つんく曲ですがものすごくスルメ曲だなあと思っています。それから九位一体での演出とメンバーの希薄も素敵でした。歌詞はよく指摘されていますが、2番の「変わり続けられるような勇気」「変わらぬままそこにある真理」のめいめい→あやちょパートが素敵。それからレコーディングシーンでは、たけちゃんの歌のうまさがかなり衝撃的でした。まろ、めいめいと歌ウマメンバーが順番に抜けていっていますが、たけちゃんにはむろたんと一緒に変わらず歌を引っ張っていってほしいと思っています。
5位 ENDLESS SKY / モーニング娘。'15 :1pts.
今年のモー娘。は泡沫が上位になると思いますし曲調は好みではないのですが、この曲の歌詞がどうしても好き。鞘師が入って数枚後のシングルから、ハロプロは握手会商法をとるようになります。鞘師は素敵なアイドルと思いますが、握手会で強みを発揮できるようなタイプではなかったと思っています。握手会での会話能力含め、アイドルがあまりにたくさんのことをこなす能力が求められるようになってしまったと思います。「恋をするには遅すぎでも焦ってなんかいないのよ」というのは恋愛禁止がここまで捻じれてしまった+鞘師の生真面目な性格に対するつんくの鋭い指摘だと思っています。また「泣くわけないでしょ泣くはずない」とそこから続く歌詞は、あのような形で卒業することになったこと+卒業することが「できて」人生の次のステージに進むことを決意「できた」鞘師に対するつんくの鋭い描写と素敵なエールのように感じています。
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