楽曲部門
1位 押忍! こぶし魂 / こぶしファクトリー :4pts.
EW&FのBoogieWonderlandぽい曲だと当初言われていたが、最初に聞いたときはそうとは感じなかった。確かに譜面だけを見るとおそらくキメやリズムやコーラスはディスコっぽいのだけど、編曲トラック自体はEDMっぽく、乗ってる各種楽器はロックっぽく、押忍とか掛け声とかも入ってもう何が何だかよくわからないのだが異様にかっこよい。謎が解けないので何度も聴いてしまう。似たような曲は聞いたことがないので、ちょっとした発明なのかもしれない。現代版のプログレのようだ。
2位 KEEP ON 上昇志向!! / Juice=Juice :2pts.
ダンスマン編曲は最近また増えてきたけれども、とくにこの曲はヒャダイン特有の「いい意味での分かりやすさ、下世話さ」をエグイ編曲でうまくマニアックな域に昇華させていると感じる。ヒャダイン編曲はどうもリズムや生音に関しての旨みが物足りない(あまり重視していないのだと思う)のだけど、その足りない要素をダンスマン編曲の野性味あふれるFreelyなこだわり生音で補っていて、常に聴きどころを提供している。実はこの二人の相性はとてもいいのかもしれない。今後にも期待です。
3位 上手く言えない / アンジュルム :1.5pts.
16分を感じる4つ打ち、食ったリズムの嵐、厳しめの鋭く短い休符、と従来のハロプロらしさに加えて、複数の巧い転調や厚いコーラスワークも加わり、得体のしれないかっこよさをまとう曲になっている。聞いてみると実は基本のトラックは音数が少ないのだけれども、音符の長さと食ったリズムだけでここまでグルーヴィーにできるのは作編曲の妙。少しテンポを下げてみると、けっこう古典的なディスコファンクのリズムなのだが、この曲位のテンポだとまた別のグルーブの世界が開けるようである。しかも、インストだけ聞くと、転調の部分なんかは全く別の曲に聞こえて幾重にも面白い。
4位 チョット愚直に! 猪突猛進 / こぶしファクトリー :1.5pts.
こぶし楽曲はモチーフとなる元ネタが分かりやすいものが多いが、この曲に関しては元ネタよりもかっこよく可愛くなっていてハロプロの「オマージュ力の高さ」を感じる。そして、またもや『ハロプロの小松秀行ベース曲に外れなし』を証明してしまった。やっぱりAメロの16分食ったベースとゴーストノートが肝だよなーと。しかも、オルガン河合代介、ベース小松秀行、編曲ギター鈴木俊介、ときたら超名曲『でっかい地球に愛がある』の最強レコーディングメンバーである。ここにドラム佐野康夫が加われば、という気持ちもあるが、もう大器晩成で小松秀行とコラボしてるので、これ以上は贅沢すぎるかもしれない。サビのヒャダインらしい「分かりやすさ、下世話さ」も、リズム隊のエグさの緩衝材になっていて安心する。制作陣の本気具合がビシビシ伝わってくる名曲である。
5位 独り占め / つばきファクトリー :1pts.
今年の楽曲で一番つんくっぽさを感じた。なんといってもイントロからのAメロのフレーズはちょっと常人には思いつかないし、しかもこれで突き進んでいける勇気はつんくしか持ってないだろう。編曲も『胸騒ぎスカーレット』あたりの初期Berryzっぽさを感じて、うれしくなった。
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