楽曲部門
1位 青春小僧が泣いている / モーニング娘。'15 :3.0pts.
つんく♂が声帯を摘出して、モーニング娘。に何を歌わせるのかと注目が集まった、その最初に聴いた曲がこれ。突然の休符やいろは歌、挙句には「青春小僧」という謎のフレーズが飛び出すトリッキーさに室氏馬鹿にする向きもあったが、いろは歌背景にある仏教思想と、「青春」という俗物の塊のような言葉との対比は、まさに病中のつんく♂の思いではないかと気づくと、あわやおろそかにはできなくなる。モーニング娘。が、つんく♂の声となった記念碑的楽曲。
2位 大器晩成 / アンジュルム :2.5pts.
つんく♂の手を離れたスマイレージが、どういう顛末となるかを、ハラハラと見守っていた。この曲で、不安から安堵へ、安堵から歓迎へ向かったのは、自分だけではあるまい。「第二のモーニング娘。」誕生の産声。
3位 生まれたてのBaby Love / Juice=Juice :2.0pts.
Juice=Juiceの初アルバムはどの曲も出色だったが、この曲は飛び抜けていた。メンバー全員が肩肘張らず、リラックスして自分の歌声でお客さんをスウィングさせることを楽しんでいるかのようである。ライブでのメンバーが指定した動きを観客も真似るところなど、遊び心も十分。
4位 テーブル席空いててもカウンター席 / ハロプロ研修生 :1.5pts.
今のところ、つんく♂が自分のセンスをフルに使て作ったアルバムとしては、最後のアルバムの中から、この怪作をチョイス。描写の細かさ、上掲の構成、どれをとってもつんく♂色にあふれるが、「ワンちゃんならおしっぽグルグルだよ」のパンチラインは、おそらく、今後どの作家からも生まれないと思う。
5位 愛おしくってごめんね / カントリー・ガールズ :1.0pts.
島村嬉唄の曲である。これは間違いない。ライブツアーでも、この曲は歌われなかった。セリフ部分は、何度も聴いても耳を欹てていた。打ち上げ花火のように大きく咲いて、華々しく散ってしまった。それもまた、アイドル楽曲の冥利に尽きるのかもしれない。
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